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2013-07-17(Wed)

3.ヴィーナスの王国(絵:春)

画面向かって右手では大地の精クロリスが楽しそうに遊んでいます。そこに現れたのが西風の神ゼフュロス。
ゼフュロスに捕まったクロリスは花の女神フローラに変身します。暖かい春の風に包まれて、辺り一面に花が咲く野原を薔薇の花を撒き散らしながら軽やかに歩いていきます。

画面中央から左手にはヴィーナスに仕える愛と美と恵みの女神たちが手を取り合って春の訪れを喜んでいるかのように踊っています。透き通る衣の美しさに人々はボッティチェリを「線の詩人」と呼びました。

いたずら好きのキューピットが女神たちを恋の矢で狙っていますが、ヴィーナスに目隠しをされてしまいます。
左に描かれているのはマーキュリーという名の神様です。花たちのために雨を降らせようとしているところです。
マーキュリーはジュリアーノの肖像とも言われています。

画面の真ん中ではこの春の王国を治める愛と美の女神ヴィーナスが皆を静かに見守っています。
ヴィーナスをはじめ、女神たちにも、大地の精にも、みんなシモネッタへの想いが込められています。

この絵はポリツィアーノの詩の題名をとって「ヴィーナスの王国」と呼ばれていましたが、後に画面に溢れる春のイメージから「春」(1478年頃)と名付けられ、今でも春の暖かさと喜びを活き活きと私たちに伝えてくれています。
ボッチチェリ
続きはこちらから

おはなし名画「ボッティチェリと花の都フィレンツェ」の紹介記事

ボッティチェッリと花の都フィレンツェ (おはなし名画シリーズ)ボッティチェッリと花の都フィレンツェ (おはなし名画シリーズ)
(1994/05/01)
西村 和子

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