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  • 3.お城を捨てて(絵:平山郁夫「西域の馬」)

    やがて美しく知性を備えた若者に成長したシッダルタは隣国のヤソーダラ姫を妃として迎えました。
    しかし、侍者チャンナを伴い、愛馬カンタカに乗って出かけるようになると、シッダルタは王が隠してきた物事を知り、老いと病と死について深く考えるようになります。その後、修行僧に出合ったシッダルタは上辺だけの快楽に明け暮れた生活を捨て、修行に出る決心をします。
    城に帰るとヤソーダラ妃に男の子が生まれたところでした。それでもシッダルタの気持ちは変わりません。皆が寝静まったときを見計らい、チャンナとカンタカを伴って城を抜け出しました。城から遠く離れると、チャンナとカンタカに別れを告げて言いました。
    「私は老い、病、死の不安から逃れる道を探しに行くのだ。それを見つけたら必ず城に戻り皆にそれを教えよう」
    何度もシッダルタを振り返るカンタカの目からは涙がこぼれていたといいます。シッダルタ29歳のときのことです。
    平山郁夫
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