2013-02-28(Thu)

8.晩年(絵:ガチョウ番の少女)

写真は1867年に発表した「鵞鳥番の少女」です。好きな絵の一つです。
ミレーはこの絵について「鵞鳥の声が画面一杯に響き渡るように描きたかった」と友人に送った手紙に書いています。懸命に働く人々を描いてきたミレーですが、この絵では鵞鳥が主役で、少女は自然の一部として風景に溶け込んでいます。自然と動物と人間が調和した世界を描こうとしたのでしょう。
この頃のミレーの絵には動物を主役にしたものが多くなっています。

評価が高まりつつあったミレーですが、56歳のころ(1870年頃)から身体を悪くし、徐々に絵を描くのも難しくなっていきます。
1875年1月の元旦にはこんな事件も起きています。
突然、銃声と猟犬の吠える声がして、高熱で寝ていたミレーが起きてしまいます。猟師に追われた一頭の雌鹿が隣の家の庭に逃げ込んできたのです。この鹿は首を切られて殺されました。ミレーは大変心を痛めました。
「これは前兆だ。この可愛そうな鹿は私がもうじき死ぬことを告げに来たに違いない」
この言葉の通り、この月の20日、ミレーは息を引き取りました。
ミレーの死にパリの画家たちは涙に咽び、かつてのようにミレーを批判する人たちはいませんでした。
ミレー
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おはなし名画「ミレーとコロー」の紹介記事
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まとめtyaiました【ミレー「ガチョウ番の少女」】

個人蔵(しかも日本人)のためか余り知られていない作品ですが、地平線や少女の表情のぼやかし方等々、ミレーらしい作品です。ミレーはこの絵について「ガチョウの鳴き声が画面一杯に響き渡るように描きたかった」と友人宛の手紙に書いたそうです。「種をまく人」、「晩鐘...

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