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    イエスの誕生とうわさの壁画 (おはなし名画シリーズ)イエスの誕生とうわさの壁画 (おはなし名画シリーズ)
    (2008/09/01)
    森田 義之

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    時は15世紀、所は花の都フィレンツェ。
    華やかな時代に描かれたメディチ宮殿の壁画がいま、おはなし名画として鮮やかに甦りました。
    500年の時が流れた今も、当時の人びとの暮らしぶりや出来事をいきいきと伝え、私達に感動を与えてくれます。

    B4変型判 64ページ 定価 3,360円
    ベノッツォ・ゴッツォリ。

    彼の名を知っているのは、よほど絵画に詳しいかイタリアの歴史に詳しい方ではないでしょうか。

    私は主人の母(博雅堂の社長であり、絵本を作っている人でもあります)が「今度のおはなし名画はベノッツォ・ゴッツォリでいこうと思うの」とおっしゃったとき「だれだ、そりゃ?」と全く知らなかったのでした。

    彼はイタリアのフィレンツェ、大富豪のメディチ家と関係の深い画家です。

    表紙の馬に乗った若者のモデルがメディチ家の家長コジモの孫のロレンツォといわれています。

    赤や緑、金色が鮮やかで印象的ですね。

    この絵本ではゴッツォリが描いた「東方の三博士」を切り口にイエスの誕生のおはなしがはじまります。

    ベノッツォ・ゴッツォリ

    さて、実際にイタリアで壁画を見たという「ケロリンタンさん」からコメントをいただきましたので紹介させていただきます。

    ベノッツォ・ゴッツォリは日本ではほとんど知られていないと思います。なぜなら、この画家の作品で保存状態が良いものはフィレンツェにあるメディチ家のの宮殿の中の礼拝堂の壁画しか残っていないからです。壁画ですから、もちろん海外の美術館に貸し出せません。

    20年ほど前、フィレンツェに行ったとき、メディチ家宮殿の中庭に、何やら行列ができているので、並んでみました。待つこと数十分、5,6人ずつ案内されたのは、この宮殿の礼拝堂。メディチ家個人の礼拝堂ですから、およそ、20坪くらいの広さだったと思います。一歩中に足を踏み入れた時、その部屋の東西南北をとりまく豪華絢爛な壁画の美しさに圧倒され、息をのみました。見学者のなかには若いカップルや、小学生くらいの子どもも一人いましたが、しばらく誰も声を発しませんでした。

    南北に長い長方形の礼拝堂の北壁にフィリッポ・リッピの模写といわれるマリアさまがお生まれになったキリストを拝んでいる「キリスト礼拝」の絵か描かれておます。
    そして、イエスの誕生を祝いにギリシャ、インド、エジプトからおおぜいのお伴をつれてやってくる「三人の博士の行列」が、東壁、南壁、西壁へと豪華絢爛の描かれています。主題は「東方の三博士」となっていますが、じっさいは当時のメディチ家の党首コジモがメディチ家の栄華と繁栄を願ってベノッツォ・ゴッツォリに描かせた壁画なので、三人の博士もふくめて、登場人物はすべてメディチ家の家族、またはゆかりの人びとです。ですから、宗教画というよりは栄華を極めた15世紀のフィレンツェの風俗かといった方がよいようです。

    後から分かった事ですが、私がこの壁画を見たときは、壁画が修復されて間もないころの事だったようです。


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